理系の大学院への進学を目指す場合、高校卒業後に大学に進学して、そこで単位取得など卒業要件を満たして、学士という学部卒の称号を得ます。学部生の間に大学院入試を受験し、合格すると修士課程に進学することができます。修士課程では主に研究を行い、成果を修士論文としてまとめることで、修士という学位を取得できます。この仕組みが高校卒業から、大学院修了までの通常フローです。

筆者は中高一貫の私立の高等学校に通っていましたが、学内の諸事情により、文系コースに配属される事になります。しかし、中学生の頃に出会ったスイスの製薬会社の研究者の方に対する憧れが忘れられず、どうしても「白衣を着て仕事がしたい」という想いを叶える為、3年制生物系の専門学校への進学を決意し、その後大学院への進学を志すようになりました。現在は大学院で「*クラミドモナスが重力を感じるメカニズム」の研究を行っています。大学院入学前は、最終学歴が専門士で学歴コンプレックスがありましたが、いまでは大学院で充実した研究生活を送っています。今回は、大学に編入することなく専門学校卒業後に大学院に入学するためのノウハウを紹介しようと思います。

*クラミドモナス:藻類の一種

本記事は、筆者の経験に基づいたものであり、専門学校進学を勧めるものではありませんが、数学・英語・理科の偏差値が45でも、行動力の偏差値を足して、最終的に何とかするためにどうしたら大学院に進めるのか?というものであることをご了承いただきたいです。

 

【専門学校からどのように大学院に進学するの?】

私は、①~⑦までのステップを経て、現在も大学院で研究を行っています。

①高校卒業後、バイオ系の専門学校を選んで進学する。専門学校を選ぶ際は、その専門学校の就職先に大学の技術補佐員があるとよい。

②専門学校で勉強を頑張り、インターンシップ生として行きたい大学を希望する。筆者は、東大の農学系の研究室で1年インターンし卒業研究を行った。

③全国の大学院一覧が載った本を購入し、学士不要な代わりに学士の認定試験が受けられるところを探す。自分が進学できそうな大学院を選ぶ。

*生物系の大学院では、筑波大学・明治大学・芝浦工業大学で可能な事を確認。

*雇ってくれる研究室と共同研究を行っている大学を狙うと尚良い。

④インターンシップで実験のノウハウを吸収して、同時に大学院入試の受験勉強を始める

⑤技術補佐員として、雇ってくれる大学に就職して、実験を積極的に行い、学会発表する。学会発表は、学士の認定試験の時に加味されるため出れるだけでた方が良い。

⑥入学資格審査を受けて、学士と同等の学力である事を証明する。

⑦大学院の入試を受験して、合格する。

もし希望の大学に進学できなかったり学士がなかったりしても、このような方法で大学院に入学することも可能なので、諦めずに頑張って欲しいなと思っています。

当時所属していた東大のラボでは前例がなかったので、教授・准教授・助教の先生方に説明・相談をしても、あまり良い表情をしてくれませんでしたし、合格するまでの二年間は研究で成果を出さないといけないプレッシャーもあったので、毎日辛い日々を過ごしていました。

しかし最終的にはラボを統括している教授には理解していただき、また研究室対抗のソフトボール大会がきっかけで研究室の枠を越え、農学部の友人を増やす事ができました。研究室内で院試の話をしにくい時は、農学部の友人に相談したり勉強を教えてもらったおかげで受験対策は万全に行うことが出来ました。筆者は、良い仲間達に巡りあい、応援して頂いたことで、結果的に学歴コンプレックスから脱却できたのかなと考えています。

多少のリスクはあるので、大学に行ける方は大学進学をオススメしますが、

専門卒でも大学院を目指す事は不可能な事ではありません。

 

皆さんにも本記事のような、選択肢もあるという事を頭の片隅に置いて頂けると幸いです。