化学構造式のアクセサリーが美しすぎる…製作者は構造式への愛で溢れていた!

あなたは、「化学」に対してどのようなイメージを持っているでしょうか。「ややこしい構造式が出てきて嫌いになった」「そもそも文系で、入試ですら化学を使わなかったので遠い存在である」そんな方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、そのような化学への「思い込み」を解きほぐしてくれる、素敵なアクセサリーブランドを紹介します。

その名も​​化学屋!化学構造式をもとにしたピアスやリングなど、さまざまなアクセサリーを展開するブランドです

それでは早速見ていきましょう。

ピリジン(pyridine)

ピリジンは悪臭を放つ物質。
アルカロイドなど身体に悪そうなものに多く含まれますが、様々な分子の基本骨格になっており、化学的重要性は高いのです。悪臭を放つ物質だとは、思えない美しさです。

cis-2-ブテン(左)とtrans-2-ブテン

cis-2-ブテンとtrans-2-ブテンは両方とも炭素原子でできていますが形が異なる、いわゆる構造異性体という関係にある物質たちです。化学I以来ご無沙汰していた名前ですが、こういう運命的なピアスをつけている尖ったカップル、とっても素敵ですね。ペアでつけてみてはいかがでしょう?
セサミン(sesamin) ★HPから購入可能

ゴマの成分やセサミ油でおなじみの物質。肝臓の調子を整え、美肌効果もあるとか。

パルミチン酸(palmitic acid)

肉やバターなどに多く含まれ、化粧品などにも使われていて、体内でも合成される生体に必須な物資です。が、取りすぎると動脈硬化の原因になってしまうそうなので、お腹周りが気になってきた人にあげるといいのかもしれません!
 

メチルグリオキサール(methylglyoxal)★HPから購入可能

ハチミツから見つかった物質で、邪魔になった細胞を壊して生体全体を安全に保ってくれる物質だそうです。聞いているだけでアンチエイジングをしている気分に浸れそうですね…!

なぜ化学の構造式をモチーフにアクセサリーを作ったのか?

化学屋の企画・製作者のyuzururururuさんは高校二年生の時に化学の構造式の美しさに魅了され、東京大学理学部化学科へ進学。

同学科を卒業後はThe Scripps Research Institute博士課程に進学し、現在も有機化学の研究を続けています。

本人曰く、理学部化学科へ進学したのは構造式を愛でるため。そして美しい化学式を身につけるべく、アクセサリーブランドを探したもののそのようなコンセプトのブランドはなく、

「ないんだったら、自分で作ればいい」との思いから化学屋を立ち上げたのだとか。


yuzururururuさん

「アクセサリーを身につける目的は自分を美しく見せるためです。アクセサリーと化学を結びつけることで化学の美しさを効率的に伝えることができるのではないかと考えました。私は化学の学問的な側面とも付き合っていきますが、学問というのは化学への接し方の1つに過ぎません。学問的に難しいからという理由で化学を退けてしまうのは速すぎる判断です。花を愛でるために花の仕組みを理解する必要がないように、化学を楽しむために化学を学問的に理解する必要ありません。

確かに、構造式に対してとっかかりをつかみにくく、それゆえに化学への憧れを薄めてしまう学生は多くいるように感じます。思い返すと、筆者自身も高校時代、化学Iの有機化合物の勉強だけで半泣きになっていました。そうして勉強を「やらされるもの」として認識してしまい、さらに化学を嫌いになるという負のスパイラルに陥っていました。

もっと早い時期にこのアクセサリーに出会っていたら、「化学を愛でる」という発想へうまく転換できていたかもしれません。いや、今からでも遅くないのかも。

化学屋のHPはこちら

 

 

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