【筋トレから学ぶ】トレーニング理論から見た正しい勉強法

地球上で生物が反映している理由、その一つに環境適応能力があげられる。

我々人間も、もはや環境適用の権化といっても過言ではない。
当然、デオキシリボ核酸と呼ばれる1ナノメートル程度の物質によって我々の先天的な能力は決められてしまう。
だが、そんなkasみたいなものに俺の何が分かるんだ!!
1950年代のワトソンとクリックの発見から人類はそんな反骨精神を心の奥底に秘めながら生きてきたのではないか。
今回記事をお届けするのは大地。
大学院で物理を専攻する傍ら、スポーツクラブでインストラクターをするという異色の経歴を持つ。
日常的に脳と体をフル回転させる、そんな経験を持つ大地だからこそ語れる「トレーニング理論から見た正しい勉強法」を今回は紹介する。

人間の環境適応能力には目を見張るものがある。

もちろん、突然例えば50℃の砂漠に放り投げられて、適応できるわけはないが、後天的に獲得できる能力は少なくないだろう。

中でもよりマッチョになる、よりスマートになる。この二つは人間の生存本能に近い適応能力ではなかろうか。

環境適応という点でマッチョとスマートがつながるのであれば、マッチョになるための手段とスマートになるための手段は元をたどれば一緒なはずである。

本題に入る。

今回は環境適応という観点から見た正しい勉強法を紹介する。

勉強法は人それぞれで、例えば音楽聞かないと集中できないとか、紙媒体じゃないと勉強できないとかいろいろあると思うが、そんなことではなく、勉強するときに万人が意識するべき原理原則を紹介する。

勉強における原理原則なんて聞いたことがないと思う。私もない。

ただ、実はトレーニングの分野においてはずっと前から知られている3原理5原則と呼ばれるものがある。

そして、案の定、これが勉強にそのままうまくあてはまるのである。

これが意味することは何か!?

我々は実は脳筋だったということだろう。

 

それではトレーニングの3原理5原則について説明する。

原理・・・多くの物事を成り立たせる、根本的な法則(規則)。認識や行為の根本をなす理論。

原則・・・特別な場合は別として、一般に適用される根本的な法則。

(Google辞書)

この説明ではややこしいが、基本的に原理が原則を導き出すと考えてもらうとよい。

それではまず、すべてのトレーニングの前提となる3原理を紹介する。

それが勉強にどう対応するのか、100マス計算を例に考えていきたい。

トレーニングの3原則

・過負荷の原理

過去に経験した負荷よりも高いトレーニング強度やストレスを体に与えなければ、さらなる成果を得られない

人生で初めて100マス計算をやると、脳にものすごい刺激が行く。
確実に知能はアップするだろう。
かといって100マス計算ばかり行っていても、いずれ進歩は見られなくなってしまう。

・可逆性の原理

トレーニングを中止すれば、やがてトレーニングの効果がなくなっていく

100マス計算を、トレーニングを積んだ小学生と高校生にとかせたらどちらが早いだろうか?
おそらく小学生だろう。使わない機能は衰えていくのである。

・特異性の原理

トレーニングした内容に応じて効果が表れること

100マス計算をしたからと言って、微分積分ができるようにはならない。
微分積分ができるようになるためには、微分積分を勉強しなければならない。

ここまでは当たり前すぎで特にいうことがない。
原理だもの。当たり前の前提しか言っていない。
では実際にどうすればいいのか?

それを考えるルールを与えてくれるのが5原理である。

トレーニングの5原則

・全面性の原則

全身をまんべんなくトレーニングし、総合的に体力要素を高めること

電磁気学を学べば以前の自分よりは頭が良くなったといえるだろう。
しかし、より深い理解のためには流体力学も学ぶべきである。

二つの学問には必然的な類似性があり、どちらも学ぶことで、より深く物理を理解することができる。

しかし、こんな小さなところで終始するべきではない。
例えば、英語はいつの時代も必要不可欠である。
漢字も書ける必要がある。
人脈が必要ない業界も少ないだろう。
プレゼンテーション能力、ものを書く能力はいずれ資金調達能力へと進化していくはずだ。
起業するなら法律や社会へもアンテナを張っておく必要がある。

トータルで見た人間の知性や能力というのは思った以上に幅広いものであり、分野の勉強ができるかできないかで研究者としての能力が決まるわけではない。

・意識性の原則

トレーニングの内容や目的を意識して取り組むこと

大学に入ったとき、多くの学生が学問の難しさに驚くはずだ。
めっちゃ難しいと思ったいたのに、だいたい「~学入門」という教科書や授業を目の当たりにしてやる気が失せる。
そして、期末試験前に試験対策のみに終始し、結局学問の理解がおろそかになってしまう。
そう、私のことだ。

こんなにもったいないことはない。

焦って勉強するあまり、大事だと思う部分を勝手に決めつけていないだろうか。
大学以降の教科書は、著者のフィロソフィーが詰まっていると考えたほうが良い。
誤植うぜーと思うのではなく、一文一文かみしめて読むのだ。
むしろ誤植を直すのだ。
今何の議論をしているのか?式変形の意図は?仮定は納得できるか?
学問のゴールは答えの暗記ではない。
自分の中で思考回路を形作るところにある。
そのためには、本が何を伝えようとしているのか、今自分が何を学ぶべきなのか、意識して取り組む必要がある。

方法論としては、「え?マジで?」といいながら教科書を読むとよいといことに最近気づいた。
読むスピードは遅くなるが、考察は深まる。
なにより、少しテンションが上がる。

・漸進性の原則

筋トレの強度、反復回数、セット数、セット間の休憩時間、トレーニング頻度、バリエーション、トレーニングパターンなどを継続的に変える必要があること

これは過負荷の原理と似ている。
自分の知能が向上するにつれ、勉強のペース、難易度を修正する必要がある。

・反復性の原則

トレーニングを継続して規則的に繰り返し行うこと

良くピアニストは一日ピアノに触れないと三日分後退するという。
勉強も同じである。

テスト前に詰め込み型で勉強する人は、テストでよい点を取っても学問として何か得たとは言えないだろう。
私は、平日は必ず1~2時間以上、教科書を読んだり、ものを考えたり、復習したり、という時間を作るようにしている。
やはり、週末明けの月曜日にブランクの大きさを感じてしまう。

・個別性の原則

個人それぞれの能力や身体特性に合わせてトレーニングを行うこと

学ぶのであれば、少し背伸びした本を手に取るのが良いのではないか。
難しすぎるとすぐにわからなくなり、簡単すぎるとモチベーションが下がるという意味では、この教科書選びの段階が勉強効率を最も左右するといっても過言ではない。

しかし、一概に大学1年生だから、この教科書!というのもよくない。
どれくらい背伸びした時がいいのか、それは人それぞれである。
まずはいろんな教科書にぶち当たってみるのが良い。
本気で一か月やってみて、どうだったか評価する。

これを繰り返すことで自分に合ったレベルが判断できるようになるのではないか。
敵を知り、己を知ればなんとやらである。

 

いかがだっただろうか。

当然、この原理原則は人が成長する様々な場面で適当できると考えているので、ぜひ自分の立場に置き換えて考えてみてほしい。

いやはや、筋トレから得るものは多い。

<参考資料>

・引用部はすべて筋トレTVから

*本記事はPalpunte.com様からの寄稿です。

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